僕が本格的にAGA治療を考え始めたのは、20代後半のことでした。それまでも、なんとなく生え際が後退してきたかな、と感じることはありましたが、まだ若いし、気のせいだろうと自分に言い聞かせていました。しかし、ある日、友人と撮った写真を見て愕然としました。明らかに以前よりも額が広くなっている自分の姿に、これは現実逃避している場合ではないと痛感したのです。父も祖父も薄毛だったので、いつかは自分も、という覚悟はありましたが、それがこんなに早く訪れるとは思ってもみませんでした。最初は市販の育毛剤を試したり、頭皮マッサージをしたりと、自己流のケアに励みました。しかし、目に見える効果はなかなか現れず、むしろ抜け毛は増えていく一方。鏡を見るたびにため息をつき、人前に出るのも少し億劫になっていました。このままではいけない、何か根本的な対策をしなければ。そう思い至ったのが、20代も終わりに近づいた頃でした。インターネットでAGAについて調べ、専門のクリニックがあることを知りました。最初は少し抵抗がありましたが、無料カウンセリングだけでも受けてみようと、勇気を出して予約を入れました。クリニックで医師に相談し、自分の症状が典型的なAGAであること、そして治療薬によって進行を遅らせたり、改善したりできる可能性があることを説明されました。その時、医師から「AGA治療は早く始めるほど効果が出やすいですよ」という言葉を聞き、これ以上時間を無駄にしてはいけないと強く感じました。費用面での不安はありましたが、このまま悩み続けることの精神的なコストを考えると、治療に踏み切る価値はあると判断したのです。そして、28歳の時に本格的なAGA治療を開始しました。もっと早く決断していれば、という後悔も少しありますが、それでもあの時、勇気を出してクリニックの扉を叩いた自分を褒めてあげたいと思っています。年齢を言い訳にせず、自分の悩みに向き合ったことが、今の僕に繋がっているのだと信じています。