薄毛対策って効果は出るの?

2021年11月
  • AGA注入治療の種類と特徴

    AGA

    AGA(男性型脱毛症)に対する注入治療には、いくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。代表的なものとしては、「メソセラピー」「HARG(ハーグ)療法」「PRP(多血小板血漿)療法」などが挙げられます。まず、「メソセラピー」は、発毛効果が期待できる様々な有効成分(ミノキシジル、フィナステリド、成長因子、ビタミン、アミノ酸など)を、患者さんの状態に合わせてカスタマイズし、頭皮に直接注入する治療法です。使用する薬剤の組み合わせや濃度を調整できるため、比較的幅広い症状に対応しやすいのが特徴です。注射器を用いて手作業で注入する方法のほか、ダーマローラーや専用の注入機器を使用する場合もあります。次に、「HARG療法」は、人間の脂肪幹細胞から抽出した150種類以上の成長因子を含む「AAPE®」という薬剤を頭皮に注入する治療法です。このAAPE®には、毛母細胞の活性化や毛周期の正常化を促す様々な成長因子が高濃度で含まれており、発毛・育毛効果が期待されます。HARG療法は、認定された医療機関でのみ施術が可能です。そして、「PRP療法」は、患者さん自身の血液から血小板を多く含んだ成分(多血小板血漿:Platelet Rich Plasma)を抽出し、それを頭皮に注入する再生医療の一種です。血小板には多くの成長因子が含まれており、これらが毛母細胞の活性化や周辺組織の修復を促し、発毛をサポートすると考えられています。自身の血液を用いるため、アレルギー反応などのリスクが低いのが特徴です。これらの注入治療は、いずれも頭皮に直接有効成分を届けることで効果を高めることを目的としていますが、使用する成分や作用機序、費用、推奨される施術回数などが異なります。また、効果の現れ方や持続期間にも個人差があります。どの注入治療が自分に適しているかは、専門医とよく相談し、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で決定することが重要です。

  • 抜け毛は病気のサイン?見逃せないチェックポイント

    AGA

    抜け毛が増えたと感じたとき、多くの人はまず育毛剤やシャンプーの変更を考えるかもしれません。しかし、その抜け毛が実は体からのSOSサインである可能性も否定できません。特に注意すべきなのは、抜け毛の量だけでなく、その質や抜け方、そして他の身体症状の有無です。まず、抜け毛の量ですが、一日50本から100本程度は正常な範囲とされています。しかし、明らかにそれ以上の量が毎日続くようであれば、何らかの異常を疑う必要があります。次に、抜け毛の質です。抜けた毛の毛根部分が細く弱々しい、あるいは毛根自体が見当たらないといった場合は、毛髪の成長サイクルに問題が生じている可能性があります。また、特定の場所だけがごっそり抜ける円形脱毛症のような症状や、頭皮全体が均一に薄くなるびまん性脱毛症など、抜け方にも注目しましょう。さらに重要なのが、抜け毛以外の身体症状です。例えば、異常な疲労感、体重の急激な増減、皮膚の乾燥、爪の異常、気分の落ち込み、月経不順(女性の場合)など、一見抜け毛とは関係なさそうな症状が同時に現れている場合は、甲状腺疾患や貧血、膠原病といった内科的な病気が隠れているという可能性があります。これらのチェックポイントに複数当てはまる場合は、自己判断せずに皮膚科や内科などの専門医に相談することをおすすめします。早期に原因を特定し、適切な対処を行うことが、健康な髪を取り戻すための第一歩となるでしょう。

  • AGA治療薬と体毛の関係性

    薄毛

    AGA(男性型脱毛症)の治療薬として広く用いられているフィナステリドやデュタステリドは、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで、頭髪の抜け毛を防ぎ、発毛を促す効果が期待されます。このDHTは、頭髪に対しては脱毛を促進する働きがある一方で、体毛(ヒゲ、胸毛、腕毛、すね毛など)に対しては、その成長を促す作用があると考えられています。そのため、AGA治療薬によってDHTの濃度が低下すると、頭髪には良い影響があるものの、体毛には逆の影響、つまり体毛が薄くなったり、成長が遅くなったりする可能性が理論上は考えられます。実際に、フィナステリドやデュタステリドを服用している方の中には、「ヒゲの伸びが遅くなった」「体毛が以前より薄くなった気がする」といった体感を持つ方もいらっしゃるようです。ただし、これらの体毛への影響は、必ずしも全ての人に現れるわけではなく、その程度にも個人差が大きいとされています。また、医学的に明確なエビデンスとして確立されているわけではなく、あくまで個人の体験談や一部の研究で示唆されているレベルです。AGA治療の主目的は頭髪の改善であり、体毛への影響は副次的なものと捉えられています。もし、体毛が薄くなることを過度に心配される場合は、治療開始前に医師に相談し、その可能性について説明を受けておくと良いでしょう。逆に、体毛が濃いことに悩んでいる方にとっては、AGA治療薬の服用が思わぬ副産物として体毛の減少に繋がる可能性もゼロではないかもしれませんが、それを主目的にAGA治療薬を使用することは推奨されません。AGA治療薬は、医師の診断と処方のもと、頭髪の悩みを改善するために適切に使用されるべき医薬品です。体毛への影響については、個人差があることを理解し、過度な期待や不安を持たずに、まずは頭髪への効果をしっかりと見極めることが大切です。

  • AGA治療薬の副作用基礎知識

    AGA

    AGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる医薬品は、その効果が期待できる一方で、副作用のリスクも伴います。治療を始める前に、どのような副作用が起こり得るのか、その頻度や対処法について正しく理解しておくことは非常に重要です。AGA治療薬として代表的なものに、内服薬のフィナステリドやデュタステリド、外用薬のミノキシジルがあります。これらの薬剤は、それぞれ作用機序が異なるため、起こり得る副作用の種類も異なります。例えば、フィナステリドやデュタステリドは、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで効果を発揮しますが、その影響で性機能に関連する副作用が報告されています。具体的には、性欲減退、勃起機能不全(ED)、射精障害などです。また、稀に肝機能障害や抑うつ症状、乳房の圧痛や腫れなどが起こる可能性も指摘されています。一方、ミノキシジル外用薬は、頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促しますが、主な副作用としては、塗布部位のかゆみ、発疹、フケ、接触皮膚炎などが挙げられます。また、初期脱毛といって、治療開始後に一時的に抜け毛が増える現象が見られることもありますが、これはヘアサイクルが正常化する過程で起こるものであり、通常は数ヶ月で落ち着きます。これらの副作用は、必ずしも全ての人に起こるわけではなく、その多くは軽微で一過性のものです。しかし、体質や健康状態によっては、重篤な副作用が現れる可能性もゼロではありません。したがって、AGA治療を開始する際には、必ず医師の診察を受け、自身の健康状態や既往歴、現在服用中の薬などを正確に伝え、副作用のリスクについて十分に説明を受けることが不可欠です。そして、治療中に何らかの異常を感じた場合は、自己判断せずに速やかに医師に相談するようにしましょう。