抜け毛は病気のサイン?見逃せないチェックポイント

抜け毛が増えたと感じたとき、多くの人はまず育毛剤やシャンプーの変更を考えるかもしれません。しかし、その抜け毛が実は体からのSOSサインである可能性も否定できません。特に注意すべきなのは、抜け毛の量だけでなく、その質や抜け方、そして他の身体症状の有無です。まず、抜け毛の量ですが、一日50本から100本程度は正常な範囲とされています。しかし、明らかにそれ以上の量が毎日続くようであれば、何らかの異常を疑う必要があります。次に、抜け毛の質です。抜けた毛の毛根部分が細く弱々しい、あるいは毛根自体が見当たらないといった場合は、毛髪の成長サイクルに問題が生じている可能性があります。また、特定の場所だけがごっそり抜ける円形脱毛症のような症状や、頭皮全体が均一に薄くなるびまん性脱毛症など、抜け方にも注目しましょう。さらに重要なのが、抜け毛以外の身体症状です。例えば、異常な疲労感、体重の急激な増減、皮膚の乾燥、爪の異常、気分の落ち込み、月経不順(女性の場合)など、一見抜け毛とは関係なさそうな症状が同時に現れている場合は、甲状腺疾患や貧血、膠原病といった内科的な病気が隠れているという可能性があります。これらのチェックポイントに複数当てはまる場合は、自己判断せずに皮膚科や内科などの専門医に相談することをおすすめします。早期に原因を特定し、適切な対処を行うことが、健康な髪を取り戻すための第一歩となるでしょう。